玄妙寺縁起

玄妙寺は、今から620年前、室町時代の元中2年〔北朝至徳2年〕(1385)日什門流の開祖玄妙阿闇梨日什上人によって建立されました。遠州見付府内に初めてお題目が根付きました。この寺は、「師ノ本名ヲ以ッテ寺号トナス。」と云われている通り、日什上人が自ら御自身の名を以って寺号とし「玄妙寺」と名付けました。山号は本立山と云います。而して、「日什門徒存知スベキ事」として「此ノ大曼荼羅所持ノ寺ヲ本立山玄妙寺ト号スル者ナリ。開山ハ日什、第一ノ貫主ハ大蔵阿闍梨日妙云々。此ノ寺ヲ以テ此ノ門徒ノ本寺ト定ムル処ナリ。」と置文を認め、玄妙寺を本寺と定めたのであります。

玄妙寺は、日什上人が法華弘通の御生涯で最初に建立された法城で、これを「得道ノ寺」と云い、「転法輪ノ寺」京都妙満寺、「涅槃ノ寺」会津妙法寺と共に「什門ノ三本山」と称されています。現在は、日蓮宗由緒寺院に指定され、「本山」の称号を許されています。

第五十六世貫首権大僧正渡辺日易


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